UPDATE:2013/05/01
今、日本で世界と互角に戦っている経営者。
筆頭に出てくるのは、柳井正氏と孫正義氏ではないでしょうか。
特に、良い意味でも悪い意味でも何かと話題の多い、柳井正の経営に興味を持ち、
「ユニクロ~世界一をつかむ経営」日本経済出版社刊を読みました。
私は、90年代後半当時、急成長中のユニクロを、SPAの仕組みなど、
当時相当勉強したつもりでした。
ここにきて、世界戦略へ着々と拡大を続けるユニクロを
再び最新情報で勉強させてもらいました。
まず最初に商品ブランドの位置づけはどうでしょうか。
ユニクロは「ファストファッション」という業態に属しますが、
「最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、
短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランド」の意味です。
世界一を目指すユニクロ(8200億円)には、
H&M(1兆2000億円)、ZARA(1兆1000億円)、GAP(1兆1000億円)
という3大ブランドが立ちはだかります。
ただしこれら3社は、ファッション(流行)を追いかけている商品群に対し
ユニクロは素材で勝負、
下着や靴下などのアイテムも売れているという点でベーシック(定番品)を追求しています。
競争しているようで、売れ筋商品の違いがあり、
共存できる可能性が高く思われます。
特に、世界に誇る日本の高い繊維素材技術をベースにしている点で、
少品種大量生産で実用性が高く、
経済的商品として幅広い対象に受け入れられています。
中国でも上記3社に秀でており、アジアでは圧倒的な強さを誇ります。
世界で量的な一番を目指すのであれば、アジアで1番になることが近道です。
バングラデシュにも生産工場を持ち、今後のBOP40億人市場に対する戦略も進めています。
欧米でのブランド力が高まれば、背中の見えてきた3社を追い抜き、
世界一が現実的になるでしょう。